【※涙の物語】「クレヨンしんちゃん22年後の物語」ファンが作った作品が公開され、日本中が涙!!

「――おかえりー」

ドアの音を聞いたのか、ひまわりは奥から出て来た。

「うわっ!ずぶ濡れじゃない!お兄ちゃん、傘持っていかなかったの!?」

雨に濡れたオラに、ひまわりは驚いていた。
しかしオラの耳は、彼女の言葉を素通りさせる。

ひまわりの顔を見た瞬間、風間くんの言葉が脳裏に甦っていた。

―――彼女、泣きながら言ってたよ。“お兄ちゃんを一人には出来ない”って―――

「……ひまわり……」

無意識に、口が動いた。

「うん?なぁに?」

一度目を閉じ、頭の中の想いを整理する。
ひまわりの言葉、顔……そして………

「――この家を、出ていけ………」

「……え?お、お兄ちゃん……?」

「聞こえなかったのか?――この家を、出るんだ」

「……!」

[add]

ひまわりは顔を青くし、激しく動揺しているようだった。

それも当たり前だろう。

ひまわりとはケンカをすることはあっても、ここまでの言葉を口にしたことはない。

にも関わらず、ケンカらしいケンカもしていない今、唐突にそう言われて混乱しているのだろう。

なぜ、オラがそんなことを言ったのか分からない。

なぜ、そう言われたのか分からない。

なぜ、なぜ、なぜ、なぜ……きっと彼女の頭のなかは、そればかりが漂っているだろう。

気が付けば、彼女は涙を流していた。

「……ひまわり……今日、風間くんと会ったよ」

「……!」

「プロポーズ、断ったそうじゃないか……なぜだ?」

「……だ、だって……それは……」

「風間くんが、嫌になったのか?」

「そ、そんなんじゃないよ!……そんなんじゃ、ないけど……」

(……即答、か……)

これで、確信した。
それと同時に、言い知れぬ怒りのような思いが沸々と生まれていた。

「……悪いな。全部教えてもらったよ。風間くん、なかなか言わなかったけどな。
――ひまわり、オラを気遣って断ったんだろ?」

「――ッ!そ、それは……」

「――ふざけんなよッ!!!」

「――ッ!」

ひまわりは、体を震わせた。

「それでオラを気遣ったつもりか!?オラのためになると思ったのか!?
――オラを理由に使っただけじゃないか!!」

「ち、違う!」

ひまわりは、慌てて声を出す。

続きをご覧ください!

次のページへ続きます

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください