【※涙の物語】「クレヨンしんちゃん22年後の物語」ファンが作った作品が公開され、日本中が涙!!

「――まさおくん?」

「――ィヒイイィイイッ!?」

あれだけ周りを気にしていたのに、背後に近付くオラに全く気付かなかったのだろうか。
付近に響き渡るほど、まさおくんは絶叫した。
振り向いたまさおくんは、オラの顔を見て胸を撫で下ろす。

「……なんだ、しんちゃんか……もう、脅かさないでよ……」

「いやいや、驚いたのはこっちの方だぞ。ていうか、何してるの?」

その問いに、まさおくんは少しだけ躊躇した。そして、曲がり角の先を顎で示す。

「……あれだよ」

「あれ?」

まさおくんに指示されるがまま、オラはその方向を注視した。

「……あれは……ねねちゃん?」

その先にいたのは、ねねちゃんだった。そして彼女の隣には、見覚えのないイケメンが。
二人は、談笑しながら歩いていた。

「……まさおくん。これって……」

「………」

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まさおくんの顔は、この世の終わりのように沈んでいた。

オラとまさおくんは、近くの喫茶店に移動していた。
まさおくんは、テーブル上に項垂れていた。

「……まさおくん、大丈夫?」

「うん……なんとか……」

よほどショックだったのだろうか。声に全く生気を感じない。
魂だけ、上空3000mまで旅立ってるようだった。

「……しかし驚いたな。ねねちゃんが、あんな男の人と歩いていたなんて……」

その男性は、男のオラが見てもイケメンだった。
少し色黒ではあったが、黒色単髪の爽やかフェイス。笑顔の中にはキラリと白い歯が光る。高身長で足も長く、スタイルもいい。痩せているが、貧相な体ではない。いわゆる、細マッチョと呼ばれるものになるだろう。
まさに芸能人も真っ青なくらいのイケメンには驚いたが、それ以上に、ねねちゃんが二人で歩いていること自体に凄まじい衝撃があった。

二人の様子を思い出していたオラに、項垂れたまま、まさおくんが言い始めた。

「……あの人、ねねちゃんの仕事場の保育士さんなんだ……」

「ねねちゃんの職場って……フタバ幼稚園?」

「うん……。前に、見たことがある……」

「保育士さんねぇ……」

あれだけのイケメンの保育士なら、保護者(ほぼ母親限定)からは、絶大な人気を誇ってるだろう。

「……あの二人、いつもああやって二人で帰ってるんだよ……仲良く、話しながらね……へへへ……」

「そ、そうなんだ……」

どうでもいいけど、まさおくん、顔がミイラみたいになってるよ。

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