【※涙の物語】「クレヨンしんちゃん22年後の物語」ファンが作った作品が公開され、日本中が涙!!

……やはり、何かあったようだ。

ひまわりの話し方が、無駄に明るい。こういう時は、何かをオラに隠しているパターンだ。

伊達に彼女と長く過ごしているわけではない。彼女の癖など、オラにはお見通しだった。

……問題は、何を隠しているのか、ということ。
話しの感じから、おそらくは風間くんとの何かだろう。

……しかしまあ、男女の仲に親族が首を突っ込むのもアレだったので、オラは気にせず、食事の用意を始めた。
今日のご飯は、焼き魚にしよう。

「――しんのすけさん、昨日はお疲れ様でした」

次の日、出勤するなり、あいちゃんはコーヒーを持って歩み寄ってきた。

「ああ……ありがとう、あいちゃん」

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「すみませんでした。本来、あの仕事はしんのすけさんがすべきことではなかったのですが、人手が足りず……」

「いやいや、全然大丈夫だよ。むしろ、久しぶりに思いっきり働いたって感じだったし」

少しオーバーに、手足を伸ばしてみる。
それを見たあいちゃんは、クスクスと笑っていた。

「そう言ってくれると、こちらも気が楽です。……それはそうと……」

ふと、あいちゃんが話題を変えて来た。

「あの、しんのすけさん。……風間さんから、何か話はありませんでしたか?」

「え?風間くんから?……いやぁ、何もないけど……」

「そうですか……。それが先日、噂で聞いたのですが……〇△企業が、海外に新たな支社を作るらしいのですが……」

「〇△企業?風間くんの会社……」

「はい。そしてその支社の経営を、若い者が任されたらしいのです。――その人の名前が……」

「………まさか……」

何か、嫌な予感がした。

オラの顔色が、瞬時に変わったのかもしれない。あいちゃんは、少し躊躇するように、口を開いた。

「……はい。風間……という人らしいのです……」

「………」

……考えるまでもないだろう。それはおそらく、風間くんに違いない。
海外の支社を任される若い社員でその苗字なら、彼しかいないはず。

……でも、もしそれが本当なら……

「………ひまわり……」

思わず、その名前を口にしていた。

あいちゃんは、ただ険しい顔をして、オラを見つめていた。

仕事終わり、家に向かう。

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