ある日突然、靖子さんは目の不調を訴えたのです。
眼科へ行ったものの原因は不明。
しかし、わずか1週間後、靖子さんの目は完全に見えなくなってしまったのです。
緊急入院した宮城市内の病院で
失明の原因は糖尿病の合併症との診断を受けました。
当時まだ52歳、それまで活発な毎日を送ってきた靖子さんにとって
失明のショックは大きく、以来、口数も笑顔を減ってしまいます。
妻の失明は同時に、夫婦2人で築いてきた酪農を
手放さなければならないことを意味していました。
乳牛60頭を敏幸さん1人で世話するのは無理でした。
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働き詰めで体を顧みてやる余裕もなかった妻の失明、酪農の閉鎖、
そして旅行の約束も果たせなくなってしまった敏幸さんは
不甲斐ない気持ちでいっぱいだったと言います。
敏幸さんは妻を出来る限り元気づけようとしましたが、
退院した後、すっかり家に閉じこもるようになってしまった靖子さんは
生きる気力まで失ってしまったような状態で、暗闇の中、
落ち込み、退屈そうに毎日を過ごしていました。
敏幸さんは励まし方が分からずに、悩みました。
そんなある日・・・
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