会話の無い生活を数日続け、娘から
「これまで育ててくれて有り難う。これからもよろしくお願いします」と、泣きながら笑顔で。
俺も泣いて抱きしめてしまった。
それ以来、やたらとベタベタしてくるようになった。
血の繋がった母親は既にいない。 そばには血の繋がっていない男だけ。
今頼れるのはその男だけだという事を悟り、捨てられないようにしているのか。
心が痛む。
やがて近くの専門学校に進学し、無事地元に就職。
地元とは転勤先で、このまま定年まで移動はなさそう。
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就職して2年、彼氏が出来たと告げられる。
血は繋がっていないが、娘の彼に嫉妬する父。
結婚の言葉が娘の口から出るようになると、相手の両親から会いたいと申し出があり5者面談。
その場で切り出されたのは、「失礼ながら興信所で調べさせてもらった」と。
言葉を失う俺。
もう全てを話すしか無いと、娘の目を見ながら全てを正直に話した。
涙が一杯目から出てきた。娘も泣きながら聞いていたかと思うと、抱きついてきて
「それでも、お父さん」と。
娘の彼とご両親の方に向き直り、
「今お聞きになった通りです。私も娘も世間様に何一つ恥ずかしい事はしていません。
血の繋がりの無い事を知った後も、親孝行をしてくれますし、自慢の娘です。
こんな娘では、○○家(彼氏の家)の嫁には相応しくありませんか?」と。
すると彼父は・・・
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